名古屋大学の山田肖子会員からの情報です。申し込み、お問い合わせには、下記の情報をご参照ください。
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国際シンポジウム
教育分野におけるアジア新興ドナーと日本: アジアらしさの模索と多様性
主催:名古屋大学国際開発研究科、JICA研究所
後援:国際開発学会
日時:10月25日13:00-17:30
場所:JICA研究所国際会議場
申込み方法:セミナーへのご参加を希望される方は、以下「 参加申込み」 ボタンから参加申込みフォームに必要事項をご記入の上、 お申込み下さい。(10月23日(火)受付締切) お申込み人数が定員に達し次第、 締め切りとさせていただきますので予めご了承下さい。
開催趣旨:
OECD-DACに加盟した韓国、 急速にアフリカでの存在感を増している中国、インドなど、 かつて被援助国であったアジアの国々の援助国化が進んでいる。D ACに加盟していない国々には、 援助効果向上のためのパリ宣言など、 援助モダリティに関する合意が拘束力を持たないこともあり、 援助手法や対象の多様化が進んでいる。
中国が、1955年のバンドン会議から続くアジア・ アフリカの歴史的連帯を強調するなど、 既存の援助理念とは違った論理が用いられる一方で、 自国の戦後復興の経験と関連付けて教育支援を位置づける韓国など は、日本のODAにも共通する理念を提示している。
このように、アジアのドナーには、DAC加盟国の従来の枠組みに ない理念的、制度的特性を備えつつ、80年代以降、 日本が展開しようとしてきた援助モデルやシステム、 理念と通底する「アジア的」とも言える要素も垣間見える。 このように、異なる部分もありつつ、 共通性を見出す可能性も高いのがアジア・ ドナーとの関係ではないかと思われる。
アジア・ドナーの教育分野での支援は、 人材育成を重視するアジアの伝統もあり、 それぞれの理念やシステムの特性を反映している。そこで、 このシンポジウムでは、アジア・ ドナーの教育分野での途上国支援に焦点を当てて比較し、 相違点と同時に、共通項を探ることを目的とする。それにより、 相互理解を深めるとともに、 連携も含めた今後の可能性が展望できれば幸いである。
プログラム案:
13:00-13:15
開会挨拶:15分
JICA研究所長 細野昭雄
名古屋大学国際開発研究科長 藤川清史
13:15-13:30
開催趣旨説明:15分
名古屋大学 山田肖子
「教育セクターにおける日本を取り巻く援助環境の変化: 国際援助動向とアジア・ドナー」
13:30-15:30
発表:120分
(1) JICA研究所 結城貴子(15分)
「日本の教育援助: 現場の知見を活かすメカニズムに向けた挑戦事例」
(2) ソウル大学校(Seoul National University) Dr. CHUNG, Bong Gun(20分)
「韓国型ODA:教育ODAに反映された概念と実践の批判的レビ ュー」
(3) 浙江師範大学(Zhejiang Normal University) Dr. NIU, Chang Song(20分)
「中国の教育援助:国際援助哲学と援助メカニズムを中心に」
(4) インド国立教育計画・行政大学(National University of Educational Planning and Administration) Dr. TILAK, Jandhyala B. G. (20分)
「インドの教育援助:国際援助哲学と援助メカニズムを中心に」
(5) マレーシア国立防衛大学(National Defense University Malaysia) Mr. AHMAD, Abdul Razak
「世界に向けたマレーシア:“スマートエイド” を通じたマレーシアの存在の可視化」(20分)
ディスカッサント:香港教育学院(Hong Kong Institute of Education) Dr. MOK, Ka Ho (10 min.)
15:30-15:45
コーヒーブレイク:15分
15:45-16:00
発表に対する質疑応答:15分
16:00-16:50
パネルディスカッション:50分
「アジア・ドナーの類似点、相違点とアジア型教育支援の可能性」
パネリスト:
結城貴子 JICA研究所 研究員
CHUNG, Bong Gun ソウル大学 教授
NIU, Chang Song 浙江師範大学 准教授
TILAK, Jandhyala B. G. インド国立教育計画・行政大学 教授
AHMAD, Abdul Razak マレーシア国立防衛大学 准教授
MOK, Ka Ho 香港教育学院 教授
モデレーター:
山田肖子 名古屋大学 准教授
16:50-17:10
パネルディスカッションに対する質疑応答: 15分
17:10-17:30
閉会